山田愼一さん①

売却か賃貸か?最適な不動産活用のための相続対策!

  • Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

就職や大学入学で実家から離れ、両親と別居しているという方。

ご両親が亡くなられた後、空き家となる実家の管理や処理は、相続人である子どもたちに委ねられます。

 

相続後、その場所に住むか、売却するか、リフォームして賃貸物件にするか、さまざまな選択肢がある中で、最適な方法とは何なのでしょうか?

 

ご両親が残してくれた大切な財産を無駄にしないためにも、空き家の相続について、空き家の活用方法について知っておいた方がよいでしょう。

 

司法書士、行政書士として、これまでに多くの方の不動産相続、不動産活用に関する相談を受けてきた、グリーン司法書士法人・行政書士事務所の山田愼一さんに、不動産相続、活用のために対策について詳しくお伺いました。

日本全国で増加傾向?空き家を放っておくとこんなリスクが

空き家

 

2010年からの5年間で、人口が94万7千人減少しており、それに伴って空き家問題が深刻化しています。

 

※平成25年の総務省の国勢調査「住宅・土地統計調査」より

http://www.stat.go.jp/data/jyutaku/topics/topi861.html

 

人口減少は、首都圏や沖縄、愛知県を除いた39都道府県で進行しており、今後もその数は増えていくことが予想されています。

 

高齢者と子どもが同居している割合は全体の7%と非常に少なく、人口減少と都市圏への人口流出が相まって、空き家の数は今後もどんどんと伸びていきます。

 

親の死後、子どもがその場所に住み続けることができればよいですが、地方から出てきて、仕事をしている方や結婚して家族で住んでいるという方は、空き家ができたからといってすぐにその場所に引っ越しをすることはできません。そのため、相続したのはいいけど、どうしたらいいかわからないというパターンがとても多いですね

 

相続すればその土地は自分のもの。楽観的に考えれば土地の財産はメリットばかりのようにも思えますが、活用方法がわからず放置してしまうと、さまざまなデメリットが生じます。

 

山田愼一さん②

 

大変なのが管理ですね。人が住まなくなった家はすぐに衰えてしまいます。庭がある場合は、雑草が伸び放題になり、近隣の方に迷惑をかけてしまいます。怖いのは火事が発生したときです。空き家が燃えただけならまだしも、延焼によって隣の家屋まで焼いてしまうと、その損害が大きくのしかかってきます。お住いの場所から近く、定期的に管理できるならよいものの、距離的に遠い場合は、空き家になった時点で早めに対策を立てることが大切です

 

両親の死後、空き家となった実家をそのまま放っておくと、さまざまなリスクにつながってしまいます。

それでは、空き家の不動産活用として最適な方法とはどのようなものなのでしょうか?

都会と地方はこんなに違う?覚えておきたい空き家対策

家の模型を持つ人

 

空き家となる物件が都会にあるか、地方にあるかによって、活用方法が変わります。月に70件近く「空き家の活用」に関して相談を受ける中で、都会にあればどんな形であれ、売却できる場合が多いとのこと。

 

対照的に、売却しにくいのが、地方の一軒家です。

39道府県で人口減少が進んでいる」というデータが物語るように、買い物するにも車が必要になるような利便性の低い場所では、そもそも人の数が少ないため、買い手がみつかりにくいといいます。

買い手がなかなか見つからない場合は「行政、もしくは近隣の方に相談する」のが対策として有効とのこと。

 

山田愼一さん③

 

都市部にあるか地方にあるかで、空き家の活用方法が変わってきます。値段を下げても、買い手がつかない場合は、行政に引き取ってもらうことになるのですが、市場で買い手がみつからない物件は国もあまり引き受けたがらないんです。そうなると、同じ地域にある空き物件と抱き合わせにして販売したり、近隣の方に引き受けてもらったり、近隣の方々の協力を仰ぐことになると思います

 

近隣の方にも引き受けてもらえず、行政からも断られた場合には、相続放棄という選択肢を選ぶこともできると山田さん。

 

しかし、相続放棄は不動産だけでなく、その他の財産も一緒に放棄しなければならなくなるため、不動産以外にも財産がある方にとっては難しい選択です。逆に、親の財産が不動産だけという場合は、相続放棄を選ぶのが得策かもしれません。

 

逆に、都会の空き物件は、売却しやすい場合が多いとのこと。

 

賃貸を選択する方もいますが、圧倒的に多いのが売却を選択する方ですね。やはり賃貸にするとなると面倒も増えるので、不動産をお金に変えて、兄弟で分ける方がほとんどです。ただし『1,000万円で購入した物件が売るときは50万円になっていた』という場合もあります。建物が古いなど商品としてマイナスの条件を含んだ物件の場合は、大幅な値下げがあることを想定しておきましょう

 

売れやすいのは、やはり駅近のマンションなど、利便性の高い物件。

大阪のような都会でも、主要な駅から離れていたり、長屋など古い建物だったりした場合は、山田さんが言うようにかなりの値下げを覚悟する必要があります。

 

資料の上に置かれたスマホ

 

売却するときは、手放すまでのタイミングが早ければ早いほど、管理コストが少なくてすむと山田さん。

比較的売り手がつきやすい場合は、相続後、素早く売却の判断を下しましょう。

 

また、駅近で徒歩5分圏内に生活に必要な条件が揃っているような物件の場合、アパートやマンションに建て替えて、収益物件として活用する方もいるとのこと。

 

初期投資が可能で、その後の運用や管理が行えるのであれば、賃貸として運用していく選択肢も悪くありません。

早めの空き家対策で悔いのない不動産活用を

シニア夫婦

 

親が亡くなった後に相続で子どもが悩むのは「親が遺言を残していない」のが原因の多くを占めると山田さん。

 

死後の対策を行なっていない状態だと、はじめから物件の場所や条件に制限された活用しかできなくなってしまいます。そのため、「自分の死後、財産をどうするのか?」元気なうちにご両親に考えてもらう必要があるのです。

 

遺言というと、辛気臭いようなイメージがありますよね。でも、親の死後に相続で起こる問題の多くは、しっかりと遺言を残していなかったことが原因のひとつなんです。これまで受けた相談の中でも、誰に何を渡すか、不動産をどのように処理するか、被相続人がもし書き残していればすべて解決していたこともたくさんあります。だからこそご両親が元気なうちに『死後の財産について真剣に考えてほしい』と子どもから伝えることが大切だと思います

 

「終活」という言葉が少しずつ浸透してきたとはいえ、まだ元気なうちから遺言を残すことに抵抗を感じる方が多いようです。

 

ですが、認知症になるなど、身体が衰えると冷静な判断を下すことが難しくなっていきます。

ご両親がまだお元気な方は、一度両親と財産や不動産の処理について話し合ってみてもよいかもしれません。

 

自分のためにも、親の財産のためにも、早めの空き家対策をご両親と一緒にはじめましょう。

 

 

 

グリーン司法書士法人・行政書士事務所代表 

山田愼一

 

プロフィール

司法書士 行政書士、グリーンネットワーク代表、グリーン司法書士法人・行政書士事務所代表、一般社団法人日本財産管理協会会員、一般社団法人家族信託普及協会会員、NPO法人渉外司法書士協会会員。

 

経歴

2007年にグリーン司法書士事務所を創設。2010年に相続・高齢者問題への対応強化のため、グリーン行政書士事務所を創設。2014年により迅速な総合サービスを目指して協賛士業とともにグリーンネットワークを構築する。2016年には事務所への年間の相談件数が1,500件に。昨年は不動産相続・相続・信託等に関するセミナーを20件以上開催しており、高齢者問題・不動産相続問題の解決のために精力的に活動し続けている。

 

URL

グリーン司法書士法人・行政書士事務所

http://green-osaka.com/

 

マンション・アパート・戸建 賃貸管理のご案内

ご所有のマンション、アパートの賃貸運営をご検討されている方はぜひご相談ください

 

  • Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加