初めての庭木栽培、育て方のポイントとおすすめ樹木

  • Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加

「手がかかる」と思い敬遠しがちな庭木栽培ですが、種類を選べば手間をかけずに自然の恵みを楽しむことができます。また、植木は火災の際にも延焼を防ぐ効果があり、防災面からも注目され始めています。

そこで今回は、初めての方にもおすすめの庭木栽培についてご紹介します。

広い庭が無くても大丈夫!庭木栽培はそんなに難しくありません!

「日当たりが悪いと育たないのではないか」など日照の問題を気にする方は多いかもしれません。しかし、日当たりがあまり良くない場所でも、わずかでも土があればちょっとした庭作りには十分です。むしろ南向きの土地であまりに日当たりが良すぎると、育ちすぎてしまうこともあります。

 

また「お手入れが大変なのでは」と躊躇してしまう方もいるかと思いますが、あまり成長しすぎない木を選べば剪定もほとんど必要ありません。植物の力はたくましいので、根がついてしまえば水やりは天気にまかせてもほとんど大丈夫。

 

庭木栽培は想像しているより難しくはありません。この後ご紹介する品種選びや育て方のポイントを参考にぜひチャレンジしてみてください。

 

丈夫で育てやすい庭木5選

季節になると実をつけたり花を咲かせたりしてそれを楽しむことができ、そのうえ丈夫で育てやすい5つのおすすめ樹種をご紹介します。

 

  • ブルーベリー

春になると小さな白い花を咲かせ、夏に実をつけるブルーベリー。秋には葉がきれいに紅葉します。ブルーベリーはとても育てやすい果樹植物です。成長しても樹高・枝張りが2〜3mなので、放任しても大きくなり過ぎず、剪定もあまり必要ありません病害虫もつきにくいので、管理しやすい果樹です。また、地植えして2〜3年すると水やりをほとんどしなくても、たくさんの実をつけてくれるようになります。なお、自家受粉する能力は低いので、ほかの品種を混植するのがおすすめです。

 

  • アロニア

アロニアは、バラ科の落葉低木です。春に梨の花に似た房状の白い花を咲かせます。葉が紅葉した後、冬に実がつくので、一年を通し四季を感じさせてくれます。黒い実がなる品種と赤い実がなる品種があり、黒い実はそのまま食べると渋みがありあますが、ポリフェノールやカテのロイドなどの成分の豊富さが注目されていて、日本でも寒冷地で栽培されています。赤くなる品種は西洋カマツカとも呼ばれ、人の食用には向いていないものの、冬場の餌の少ない時期に鳥たちのご馳走となるため、観賞用として楽しめます。樹高・枝張りが2〜3mなのであまり大きくならず、病害虫の心配もありません。ただし、地植えすると根からひこばえが出て株がどんどん増えてしまうので、適度に切りましょう。

 

  • マートル

マートルは、地中海沿岸を原産とする常緑低木です。日本では“祝いの木”“ギンバイカ”とも呼ばれています。樹高・枝張りともに2〜3mで刈り込みにも耐えるため、生垣にも適しています。葉を触ると香りがあり、ハーブとしても利用されます。初夏に花糸の目立つ純白の美しい花を咲かせ、楽しませてくれます。秋には実がなり食用にできますが、そのまま食べるよりは果実酒などに向いています。耐暑性が高く乾燥にも耐え、病害虫の心配もなく、育てやすい樹種です。ただし、寒さにはやや弱いため、寒冷地域では冬季に防寒対策が必要です。

 

  • フェイジョア

フェイジョアは、南アメリカ原産の常緑小高木です。6月前後になると、白い花弁に濃いピンクの雄しべの個性的な花を咲かせ、10月前後には緑色をした甘い果実がなります。卵形で優しい黄緑色の葉で、植えておくだけで庭に雰囲気が出るため、シンボルツリーとして花や実を楽しめます。また、常緑なので生垣や目隠しにもおすすめです。高さは3〜5m、枝張りは5〜7mになりますが、剪定によって樹高を低く抑えることもできます。暑さ・寒さに強く、病害虫の心配もありません

地植えの場合、根付いてしまえば水やりは天気にまかせて大丈夫ですが、乾燥しすぎる時期は様子を見て水やりをします。鉢植えにする場合は水をあげ過ぎず、表面が乾いてから水やりをしましょう。

 

  • 紫陽花

紫陽花は、観賞用として広く栽培される落葉低木です。丈夫で梅雨のジメジメした時期に色とりどりのきれいな花を咲かせます。もともと日本で園芸品種として育成されたため、日本の気候風土に強く、挿し木でも簡単に増やすことができます。鉢植えで育てやすい品種も多く、庭植えだけでなくベランダでの栽培も楽しめます。地植えすると枝が伸び、花の部分に雨を含むと重くなり倒れてしまうので、2年に一度は伸び過ぎた枝を切り詰めましょう。花が咲き終わった後も芽を3〜5つ残して剪定し、樹形を整えます。まれにうどんこ病や炭疽病の発生があり、ハダニなどの病害虫の被害もあるので、被害が著しい場合には薬剤を利用して駆除しましょう。

初めての方でもできる!庭木のお手入れポイント

  • 週に一度は樹木をしっかり観察!チェックするべきポイント

樹木は丈夫ではありますが、週に一度は植物の状態をチェックして。虫がついていたら取り除き、病気になっていたら葉を取ってあげましょう。ときには薬剤を使った対処が必要な場合もあります。

 

  • 樹木を美しく、健やかに保つために。剪定のポイント

茂り過ぎた枝を剪定して枝数を減らすと、日当たりや風通しが良くなり、病害虫の予防にもつながります。

初めての方でも、時期を間違えたり切り過ぎたりしなければ枯らしてしまうことはほとんどありません。高価なものでなくてもよいので、剪定バサミと園芸用手袋をそろえたら、植物の様子を見ながら枝を剪定してあげましょう。不要な枝の見分け方は、ほかの枝にからむ枝・下向きや内向きで幹に向かって伸びる逆さ枝・交差した枝・枯れ枝・ほかより勢いよく伸びすぎて花が咲かない徒長枝などです。

なお、木が茂り過ぎたら、庭屋さんに頼んだり、庭木剪定の専門業者にお願いしたりするのも手。きれいに剪定してくれます。

 

  • グランドカバーになる植物を一緒に植えるのもおすすめ

シンボルツリーと一緒に、グランドカバーになるアイビー類・多年草・球根などを植えておくのもおすすめです。グランドカバーの植物を植えておくと、ほとんど手入れしなくても、毎年時期なると花を咲かせてくれる庭になります。さらに、そのままにしておくよりも土の表面も乾きにくく、雑草も生えにくくなります。

庭木栽培で日常に自然の恵みを

冬の間は寒さに耐え、春になると一斉に芽吹く緑。夏の日差しを栄養にして、秋には実がなり葉を落とし、また次の年の準備をする―――

 

庭木と共に生活すると、慌ただしい毎日の中でおおらかな自然のリズムを教えられている気がしてきます。おうちにいる時間が増えた今、ぜひ庭木の栽培を始めてみてはいかがでしょうか?まずは思い切って始めてみるのがお気に入りの庭づくりへの近道ですよ。

 

 

 

【執筆者プロフィール】大石 かおり

一級建築士。「子育て期をたのしむ暮らし」をモットーに住宅、店舗、オフィスを設計。つくること、デザインする事を大人も子どももみんなで楽しめるように、ワークショップを各所で開催している。妊娠、出産、子育てを経験して、体に取り込むもの、触れる身の回りのものを今まで以上に意識するようになり「自然体でできるエコライフ」を実践中。

  • Facebook
  • このエントリーをはてなブックマークに追加