砂時計と家の模型

タイムリミットは相続後3年! 譲渡所得の特別控除が開始

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両親から実家を相続したものの、一切使用せずに空き家として所有している方もいるのではないでしょうか。空き家を維持していくには、何かとお金がかかります。一方、これを売却するとなれば、今度は譲渡所得により所得税と住民税が発生することになります。どちらにしてもお金がかかってしまうため、八方塞がりで悩んでしまう方もいるはずです。

そこで以下では、譲渡所得に適用される“特別控除”をご紹介します。空き家対策として、ぜひお役立てください。

税額がゼロになることも? 国が打ち出した空き家対策

電卓を指差す笑顔の女性

譲渡所得の特別控除は、空き家対策の一環としてつくられました。

管理が難しく、放置する方が多い空き家ですが、これによって近隣住民に迷惑をかけてしまう可能性があります。たとえば虫が大量発生したり、空巣や放火などによってその街の安全性を脅かしたりといった問題が挙げられ、実際にこういった問題は全国各地で起こっています。これを危惧し、平成28年度税制改正で「空き家に係る譲渡所得の特別控除の特例」が創設されました。

 

特別控除の内容は、条件を満たす場合に限り譲渡所得から3,000万円が控除されるというもの。

譲渡所得は「収入金額-(空き家の取得費用+譲渡費用)」の式を用いて算出します。また譲渡所得への課税は、「譲渡所得×税率」の式を用いて算出します。特別控除が適用されると、課税額の算出において基となる譲渡所得が減額となり税額を減らすことができます。これにより、基の譲渡所得が3,000万円以下の場合は課税額が無料になります。

適用は全条件を満たす場合のみ! 条件項目をチェック

家の模型とチェックリスト

有力な空き家対策として、国が創設した譲渡所得の特別控除。

注意しておきたいのが、この対策法は一定の条件を全て満たす場合にのみ適用されるという点です。条件には、以下のものがあります。

 

・相続前は被相続人の実家であった

・被相続人が亡くなったのを機に相続され、相続後は一切使用していない

・建築が昭和56年5月31日以前である

・区分所有建物ではない(分譲マンションなど)・相続後3年以内である(※該当日が属する年の12月31日まで有効)

・必要な耐震工事後に売却、もしくは家屋を取り壊し土地のみ売却する

・売却額が1億円を超えていない

・売却日が平成28年4月1日~平成31年3月31日の間である

 

これら全ての条件を満たし行政から証明書を受け取ったら、確定申告を行う必要があります。これにより、譲渡所得の特別控除が適用されることになります。

特別控除と併せて押さえておきたい 適用による影響

空き家の売却後に支払うべきお金が少なくなるというのは、譲渡所得の特別控除を受ける大きなメリットです。また、複数いる相続人のうち、誰が実家を引き継ぐのかで争う必要がなくなるというメリットも得られます。とはいえ、譲渡所得の特別控除を受けることによるデメリットも考えられます。

 

デメリットは主に、遺産分割におけるものです。譲渡所得の減額で手元に残る遺産が増えるとなれば、遺産分割時にこの点を考慮しなくてはなりません。もし遺産分割がすでに終わっていたとしても、売却後にほかの相続人から増えた遺産分の分配を求められることがあります。

 

このように、譲渡所得の特別控除を受けることによる影響には、よい点も悪い点もあります。くわえて、売却後は実家に放置していた被相続人の遺品整理を行う必要もあります。こういった点もきちんと考慮したうえで売却に臨むのが適切です。

最後に

譲渡所得の特別控除は、空き家対策に悩む方にとって重要性の高い対策法です。維持と売却のどちらにもお金がかかってしまう空き家ですが、条件が合えば売却により出費額を大幅にカットできる可能性があります。ただし、これには相続後3年というタイムリミットがあります。後悔しないよう、早急に空き家対策を行うようにしましょう。

 

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