【二世帯住宅のメリットデメリット】損をしない二世帯ライフとは

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相手の義両親と同居することが決まった場合や決まりそうな場合、二世帯住宅の建設を決断されることもあるでしょう。建てると決めたからには、親世帯、子世帯ともに気持ちよく過ごしたいもの。
とはいっても、二世帯住宅に明るくない一般の人にとっては、どうやって家作りをすればよいのか手探りになってしまいがちです。

 

そこで今回は、二世帯住宅のコンサルティングを行う、家づくりコンサルティング株式会社の代表・熊谷一志さんに、二世帯住宅のメリット・デメリット、暮らし方のポイントについて詳しく伺いました。これまでたくさんの事例を見てきたコンサルタントだからこそわかるお話は必見です。

 

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▲家づくりコンサルティング株式会社の代表・熊谷一志さん

二世帯住宅は親世帯も子世帯もトクをする

 

親世帯と子世帯が同居すると、経済的・精神的に大きなメリットがたくさん生まれます。生活費は世帯を分けるよりも同居したほうが節約になりますし、それが結果的に節税にもつながります

 

・子世帯は身近な“サポーター”を得ることができる
子世帯は、親世帯に生活を支えてもらうことができます。特に働き盛りの30~40代の子育てでは「働きたいけれど、子供のことを考えると時間を上手に管理して働けるかどうか心配」といった悩みがつきものです。そんな時に、親世帯と家事の協力や分担をし、親世帯に家庭の暮らしをサポートしてもらえるのは大きなメリットになります。また、同居することで親の健康状態を把握しやすくなり安心です。

 

・親世帯は若手の力が心強い味方に
親世帯は、高齢化がすすみ、肉体の衰えや病気が気になるもの。今までできていたことができなくなると、体も心も不安になりがちです。例えば電球を一つ変えるにしても手が届かなくなったり、話し相手がいなかったりすると、心細く感じるでしょう。そんな時に二世帯同居をしていれば、子世帯が暮らしの中の困りごとに協力してくれたり、話し相手になってくれたりします。

 

 「親世帯は経済的な面よりも暮らしのメリットのほうが多いように思います。」

“価値観の温度差”がトラブルの原因になることも

 

子世帯の奥さんが姑と同居し“嫁姑バトル”を繰り広げるといった話は、いつの時代にも起こりうるケースです。このような話だけを聞いていると、同居のイメージはあまり良くないかもしれません。
しかしトラブルになるには原因があるわけですから、原因をしっかり理解しておけば、お互いにイヤな思いをしないで済みます。

 

二世帯住宅においてとても興味深いのが、子世帯(特にお嫁さん)のほうがデメリットと感じるライフスタイルのシーンや事柄が多い一方で、親世帯はデメリットをあまり感じていないことが多いということ。
しかし、この温度差がトラブルの原因になります。

 

例えば、靴の脱ぎ方ひとつにしても、お嫁さんのほうは靴を脱いだらそろえて並べる、としつけられたが、旦那さんの家庭では靴をぬぎっぱなしの生活スタイルだとすると、お嫁さんはそのあたりが目についたりします。また、教育方針でも、親の経験から良かれと思ってアドバイスしたつもりが、言われた側からすればフラストレーションの原因になってしまいます。
親世帯からしても、お嫁さんの掃除の仕方や料理の味が気になるかもしれません。

 

「でもそれは当たり前のことです。それぞれ今までの生活の経験や価値観の違う相手と暮らすのですから。そこで、いつも私も二世帯同居の時にはそれとなくお話することが、『お互いの価値観や今までの暮らしを尊重して住みましょう』ということ。特に親世帯の方には知っておいてほしいと感じていますね。これを念頭においたうえで同居しないと、住んでからトラブルになりやすいです。」

トラブルが起きにくい二世帯住宅とは

 

二世帯同居でトラブルにならないためには、生活環境を整えることも大切です。

 

「集合住宅にありがちな生活音は、二世帯住宅でもトラブルに発展しがちな問題の一つです。暮らしの時間帯が親と子では違ってくるので、最初は気になる程度かもしれませんが、ボディブローのように後からじわじわときいてくるものです。もちろん、音に対する配慮もあってよいと思いますが、意識しすぎると逆にストレスになってしまうので、家の性能や間取りの工夫でクリアしておきましょう。」

 

また、床の音、排水音などにも注意が必要。

 

「仮に上下階で二世帯が分かれるのであれば、床の遮音性が高いほうがよいでしょう。専門用語で「L値」と言われる「遮音性」の高い家づくりをおすすめします。すでに建ててしまった場合は、椅子の足にカバーをかぶせたり、床にマットを敷いたりするだけでも効果があります。排水音にも注意を。2階トイレやお風呂がある場合、排水のとりかたで排水音が下に聞こえてしまうことがあります。」

トラブル回避には、二世帯住宅に強いメーカーを選ぶことも大切

 

二世帯住宅ならではの性能を備えるためには、二世帯住宅に強いメーカーを選ぶことも大切です。

 

「大手、中小どちらもありますが、肝心なのは提案力。営業担当者や設計士の価値観で提案するのではなく、住む人間のニーズにしっかり耳を傾け、暮らしの提案ができる人と家作りをすすめていかなければ、できあがりが思ったものと違うものになってしまう。高い住宅性能と高い設計提案力が、良い間取り提案をしてくれることに繋がると思います。」

自分たちのニーズに合う提案をしてくれる営業担当者に出会えるかどうかも成功のカギ

 

また、営業担当者とのマッチングも、子世帯・親世帯どちらも満足できる二世帯住宅を建てるための重要なカギ。自分たちにぴったりな営業担当者と出会うためには、専門の有識者を頼るのが一番の近道です。

 

「例えば大手メーカーの所長さんクラスの営業担当者が、ある二世帯家族の暮らし方を提案した事例がありました。古くなった農家の平屋をガラッと現代風の家に変えて建てたのですが、親・子世帯ともに満足のいく仕上がりになりました。というのも、営業担当者も実家が農家で、昔ながらの住宅で育ったという背景があり、顧客が抱いていた家の不満点や不便さに共感し、理解することができました。裏の畑から玄関を通らず勝手口から出入りができるといった動線は、農家で育った営業担当者ならではの提案になったと思います。コンサルティングで住宅メーカーの方々とお会いすることもありますので、このようなマッチングは私たちのような専門家にお任せしていただくことを強くおすすめします。」

 

 

 

家づくりコンサルティング株式会社
代表 熊谷一志

<プロフィール>
大手ハウスメーカー営業マンとして建築地調査や役所、法務局調査、間取り作成、見積り、資金計画のご提案、ローン申込、工事立会い、アフターフォローなどの業務に従事。1級ファイナンシャル・プランニング技能士とCFP®を取得し2年間独立系FP事務所に勤務した後、2006年5月に独立。年間300件以上の家づくり相談と家づくりセミナーを全国各地で開催している。

<URL>
https://www.iecon.jp/

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