最新版!マンションの共用施設はこのように進化している

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マンションの大きな魅力のひとつである『共用施設』。共用施設と言えば、ラウンジやゲストルームが思い浮かびますが、それ以外にもあっと驚くような施設が充実しています。例えば、パブリックビューイングができるようなマルチサウンドルーム、女子会ルーム、炭火を使える囲炉裏部屋など。特に最近は、マンションの差別化から共用施設を豪華にするという傾向もあります。

 

しかし「ただ豪華」というだけで選んでしまうと、人によっては「過剰な設備」になる可能性があります。

大切なのは、自分のライフスタイルや家族構成に合わせて、暮らしを豊かにする共用施設を選ぶこと。

 

井上恵子さん

▲住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所、井上恵子さん

 

そこで今回は、最近人気の共用施設やおすすめの選び方について、マンション購入セミナーの講師をつとめる、住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所、井上恵子さんにお伺いしました。

 

こんなに充実!マンションの共用施設

まずは、マンションを選ぶ際にここだけは押さえたい定番の共用施設や最近人気の共用施設ついてご紹介します。

 

【ライフラインとして押さえておきたい定番共用施設】

・オートロック

・エレベーター 

・ごみ置き場 (24時間ゴミ出し可能)

・駐車場

・駐輪場

・宅配ロッカー

 

【最近人気の共用施設】

・豪華なエントランスホール

・ロビー

・ラウンジ 

・コンシェルジュ

・キッズルーム

・ゲストルーム 

・キッチン付きパーティールーム

・ライブラリー

・フィットネススタジオ

・コンビニエンスストア

 

【屋外であれば】

・専用庭

・ピザ釜

・菜園、果樹園

 

井上さんによると、近年の都心部におけるマンション購入のトレンドとして、専有面積(住居部分)がコンパクトになる傾向があるといいます。そのため、専有面積はフルに自分たちの生活スペースとして使い、非日常のイベントについては共用施設で補完するという傾向です。様々なシーンを想定しているため、共用施設はバラエティー豊かになっているんですね。

 

さまざまな共用施設の中でも、特に人気なのは「宅配ロッカー」と「ゲストルーム」の2つだと井上さん。

 

宅配ロッカーは誰に聞いても便利とのことで、最近は定番として設置するマンションが増えています。またゲストルームのあるマンションも人気です。タワーマンションなら眺めのよいフロアに設けられるケースもあり、遠方に住む家族や友人が泊まる際も気軽にホテルより割安で使用できることも要因のひとつです

 

共用施設がもたらすメリットとは?

 

豪華な共用施設は魅力的に感じますが、その運営は住民の管理費でまかなうもの。

共用施設が充実すると、共益費が高くなるのでは」と心配する方もいるかもしれませんが、そうとは限りません。

 

共用施設は、マンションが大規模になればなるほど充実する傾向にあります。住民の数が多いため1世帯あたりの負担額が減ってくるからです。大規模マンションでは、ミニ体育館やプールがあるマンションもありますよ。そのため、共用施設の充実=共益費が高くなるというわけでもないのです。

 

また、井上さんによると、マンションに住む魅力のひとつが『コミュニティ作り』だといいます。なかでも共用施設が充実しているマンションは、住民同士のコミュニケーションが活発になりやすいとか。

 

「東日本大震災のあと、何かの時にご近所同士で助け合う「共助」が大切という認識が広まりました。初年度にマンションの管理会社が率先してイベントの企画やサークル作りなど、マンション内のコミュニティを構築するお手伝いをするケースも見られます。キッチンがあるパーティールームで料理教室を開催したり、フィットネススタジオでヨガ教室を行ったり、同じマンション内の住人同士で情報交換やコミュニティ作りを安心して行えるのが魅力です。

 

便利な暮らしだけではなく、人が繋がる場所も提供してくれる共用施設。

では、実際どんな共用施設のあるマンションを選べばいいのでしょうか?

 

共用施設のある物件の選び方

 

共用施設のあるマンションの選び方について、家族構成ごとに井上さんに伺いました。

 

【子育て世帯】

共用施設を使う頻度が高く、共用施設が充実している大規模マンションがおすすめです。特に、下記2点はチェックしましょう。

 

・コンシェルジュのいるロビーラウンジ

・キッズルームや専用庭

 

フロントにいるコンシェルジュが先に帰宅した子どもにこまめに声掛けをしてくれるので助かっている、という共働きのご夫婦の声も。

またマンションで起こりがちな騒音トラブルも、キッズルームや専用庭であれば騒音をあまり気にせずお子さんが気兼ねなく遊べます。住人以外の人は立ち入らないため、防犯面でも安心安全です。

 

また低層マンションは、閑静な住環境に加え緑地率が高いため、自然に囲まれて子育てをしたい場合は低層マンションもおすすめです。

 

【一人暮らし世帯】

ライフスタイルにもよりますが、使わない共用施設があるともったいないですよね。

そのため、自分の使いたい共用施設があるマンションを選びましょう。単身世帯にもおすすめの共用施設は以下の2つです。

 

・コンビニエンスストア

・宅配ロッカー

 

また、大規模高層マンションの場合、単身世帯に適した間取りは低層階にあることが多いです。低層階を選ぶと「高層マンションならではの風景が楽しめない」と感じる方もいるかもしれません。

そこでおすすめなのが、共用施設として眺望の良いフロアに展望ルームを備えたマンション。「快適な暮らしは低層階、風景は展望ルーム」と、両方の良さを使い分けて楽しめます。

 

【共働き世帯】

共働き世帯は仕事の忙しさによっては、共用施設を使うことが少ないかもしれません。そのため自分の使いたい共用施設があるマンションを選びましょう。例えば、下記の2つは共働き世帯にもおすすめ共用施設です。

 

・ライブラリー

・パーティールーム

 

Wi-Fi完備のライブラリーであれば仕事も可能ですし、共働きでお部屋の掃除をする時間がない!という人でも、パーティールームがあれば、部屋にいれることなく友人とホームパーティーが楽しめます。

 

共用施設の注意点!上手に選んで暮らしを豊かに

 

魅力的な共用施設ですが、気を付けなければならないポイントがいくつかあります。

まず1つは、共用施設はなくなる可能性があること。利用率が悪いと住民の会議により廃止になる可能性があります。もう1つは、共用施設の運営は住民の共益費で負担するということです。豪華すぎる設備は、家計を圧迫する可能性があることを忘れないでください。

 

マンションの魅力のひとつは共用施設にあります。石やタイルなどが貼られた重厚な外観、豪華なエントランスホールなどは、戸建て住宅では叶わない大きなメリットです。どんな共用施設があったらご自身や家族がより豊かな暮らしができそうか、思いを巡らせながらマンション選びをしてください。

 

 

 

住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所 主宰 井上恵子

<プロフィール>

一級建築士/インテリアプランナー
総合建設会社の設計部で、主にマンションやオフィスの設計・インテリアデザイン、性能評価などを約14年間担当したのち2004年に独立。

独立後は子育ての経験を生かし保育園の設計などを行う傍ら、「安心・安全・快適な住まい」をテーマに生活・情報サイトでの記事執筆、新聞へのコラム掲載、マンション購入セミナーの講師として活躍。
著書に「住宅リフォーム計画」(学芸出版社/共著)「大震災・大災害に強い家づくり、家選び」(朝日新聞出版)などがある。

 

<URL>

住まいのアトリエ 井上一級建築士事務所

http://atelier-sumai.jp/

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