建築条件付きの土地とは、どんな条件が付いているの?

建築条件付きの土地とは、どんな条件が付いているの?

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注文住宅のように自分の好きな家を建てたい方でも、まだ土地を所有していない方なら、まず土地を購入しなければなりません。土地を探していると目にする「建築条件付き」の土地(宅地)というものがあります。この「建築条件」とはどのようなものかご存じでしょうか。今回は建築条件付きの土地についてご紹介していきましょう。

建築条件付き土地(宅地)とは

建築条件付き土地(宅地)とは

 

建築条件付き土地とは、文字通りその土地に建物を建築する際の条件が付いた土地のことです。建築条件付き宅地ということもあります。

 

一般的に、建物を建築するにあたって指定された建築(施工)会社で建てることが条件となっています。特に土地を所有する(売主である)不動産会社が建築も行う会社の場合やその子会社など関連会社に建築会社がある場合に条件となることが多くなっています。

 

また、売主である不動産会社やその子会社に建築業を営む会社がない場合でも、提携する建築会社が指定されていることがあります。建築会社の指定以外にも「建物を建築するまでの期間」やアパートなどではなく「住宅を建築すること」などの条件が指定されることもあります。

 

なお、建築条件付きの土地を販売するのは、建築を得意とする不動産会社やハウスメーカーが売主や仲介する土地の場合が多く、土地を売ることより、建築を請け負うことが目的となっていることも多いようです。

建築条件付き土地(宅地)のメリット

建築条件付き土地(宅地)のメリット

 

自分が購入する土地に条件が付いているとなれば、購入する側にメリットがないと購入しませんね。そこでまずは建築条件付き土地にはどのようなメリットがあるのか、代表的なものを見ていきましょう。

 

●土地の引き渡し前から打ち合わせできる

建築条件付き土地(宅地)の場合、前述のとおり建築会社が指定されていることが多く、しかも売主または仲介業者と何らかの関係のある建築会社への指定となることがほとんどです。そのため、土地の引き渡し(決済)の前から建物の設計などの打ち合わせや設計作業に融通を利かせてもらいながら進めていくことができます。

 

通常、建築条件のない土地の場合、引き渡し前では土地の所有者の協力が得られないと、設計前に行う地盤の調査といった事前の準備ができません。そのため、建築条件のない土地では、土地の購入後(引渡し・決済後)から物理的な設計前の準備が始まります。

建築条件付きの土地の場合は、事前準備が早くスタートできるので、完成までの期間が短縮できるというのもメリットになります。

 

●土地の価格や建築費が安くなることがある

売主や仲介の目的が建物の建築を請け負うことに重きがある場合、土地の売却で大きく儲けようと思っていないこともあり、土地の価格が比較的手ごろであることがあります。あるいは逆に、土地の売却で一定の利益が得られる場合は通常の建築請負金額よりも安い建築費で提案しているケースもあります。
いずれにしても建物の完成までのトータル金額としては予算を抑えることができることがあり、これも建築条件付き土地のメリットになります。

 

●設計・施工の時間が短縮できる

建築条件付きの土地の場合、土地の販売に際して建物のモデルプランが用意されていることがあります。
通常、用意されたモデルプランは実際にその土地に建てることができる建物です。仮に用意されたモデルプランが気に入っていれば設計する時間が短縮でき、比較的短期間に建物の着工まで進めることができます。あるいは、モデルプランを基本として若干のプラン変更でよい場合も着工までの時間を短縮することができます。もちろん、モデルプランで建築する場合も建物で使用する素材や設備といったものはほとんど自由に選ぶことができます。

建築条件付き土地のデメリット

建築条件付き土地のデメリット

 

一方、全く条件のない土地と比べて条件がある分、建築条件付き土地にはやはり制約があります。そのため、立地や価格などの条件は希望通りの土地であっても購入に際して注意すべき点があります。次に建築条件付き土地のデメリットや注意点の代表的なものを見ていきましょう。

 

●自分の好きな建築会社で建てることができない

建築条件付き土地の最大のデメリットは、自分が依頼したいと思っていた建築会社で住宅を建てることができないことです。住宅の購入にあたってモデルハウスなどを見学し、気に入った住宅があった場合、その建築会社で建てたいと思うことがあります。ところが、建築条件付きの土地では、条件として建築会社が指定されている場合はその建築会社でしか建築できないので、希望する建築会社がある場合はデメリットになります。

 

●自分の建てたい工法で建てられないことも

建築の条件となっている建築会社が施工できる工法にも得意不得意があります。例えば木造在来工法による建築専門の建築会社で建てることが条件となっている場合、軽量鉄骨造の住宅を建てたいと思っても建てることができないことがあります。仮に不得意ながら希望する工法でその建築会社に建ててもらうことできるとしても不安が残ってしまうでしょう。
そのため、建築条件で建築会社が指定されている場合は、その会社の得意とする工法を確認することもポイントとなります。

 

●相見積もりができない。

建築条件として1社の建築会社が決められている場合、正確な相見積もりが取れません。従って建築費の比較ができず、場合によっては割高な建築費となることもあります。
こうしたことに対処するために、しっかり自分の予算を立てることがポイントで、できれば建築費のおおよその相場も確認しておくといいでしょう。

まとめ

最近は建築条件付きの土地は減少傾向にあるようです。消費者(住宅の購入者)の好みも多様化しており、販売する土地に条件を付けることは購入者の自由度を狭めることになり、結果的に土地の販売に時間がかかってしまうからです。

 

また、建築条件付き土地であっても、売り手がつかないなどの場合、交渉することで建築条件が外れることもあります。いずれにしても建築条件付きの土地を検討する場合は、そのメリットとデメリットを比較し、自分の希望と照らし合わせて判断することがポイントになります。

 

執筆者

秋津 智幸 不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。
横浜国立大学卒業後、神奈川県住宅供給公社に勤務。その後不動産仲介会社等を経て、独立。現在は、自宅の購入、不動産投資、賃貸住宅など個人が関わる不動産全般に関する相談・コンサルティングを行う。その他、不動産業者向けの企業研修や各種不動産セミナー講師、書籍、コラム等の執筆にも取り組んでいる。

 

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