住宅ローンを自分で申し込むにはどうすればいい?

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住宅ローンと一言で言っても、最近は女性専用のものや、万一の場合の手厚い補償が付いたものなどいろいろな種類の住宅ローンがあります。住宅を購入する際はこうした多様な住宅ローンの中から自分で選ぶことになりますが、初めて住宅ローンを利用する場合、申し込みの仕方や手順などわからないケースもあるのではないでしょうか。ここでは、住宅ローンの申し込みの手順や必要書類など詳しくご紹介いたします。

不動産会社に協力してもらうのが一番?

住宅購入検討時に、不動産会社の担当者は客に住宅を購入してもらうため、金融機関の紹介や住宅ローンに関するアドバイスなどいろいろと協力してくれます。特に新築住宅では戸建て・マンションとも販売する不動産会社と提携する金融機関がある場合、購入者にとってもメリットがあるのでその金融機関の住宅ローンを利用するのがおすすめです。

その購入者にとってのメリットとは、例えば購入物件の資料を直接不動産会社が金融機関に提出してくれたり、事前審査の申し込みが楽にできたりと手間が軽減されるほか、直接自分で申し込んだ場合では条件的に少し厳しいケースでも提携している不動産会社経由で申し込むことで融資が利用できることもあります。特に住宅ローンにこだわりがなければ不動産会社に協力してもらうと住宅ローンの利用がしやすくなります。

ただ、提携先の金融機関が決まっているため、少しでも金利が低いものや特徴的なものなど自分が利用したい住宅ローンがある場合は、自分で手続きをしなければなりません。

住宅ローンの申し込みに必要な資料は?

自分が希望する住宅ローンを利用したい場合、やはり自分で直接金融機関に申し込む必要があります。その際、基本的に必要となる資料は以下のようになります。

 

1)本人確認書類

住宅ローンの申込者本人を確認するため、写真入りの資料が必要となります。また、家族構成や勤務先の確認のために住民票や健康保険証の写しも求められます。

 

▼本人

・運転免許証やパスポート、住民基本台帳カードの写しなど

・住民票の写し(家族全員且つ続柄記載があり、本籍・マイナンバーの記載のないもの)

・健康保険証

 

 

2)収入確認書類

住宅ローンの返済にあたっては、借りる人の収入が安定してどのくらいあるのかが審査の重要なポイントになりますので、収入に関する資料を提出します。給与所得者(会社員)と個人事業主などでは収入の見方が異なるので、提出する書類も異なってきます。

 

▼給与所得者

・源泉徴収票(直近のもの)

・課税証明書(または住民税決定通知書)(直近のもの)

 

▼個人事業主・確定申告者

・確定申告書と付属明細書(直近3年分)

・所得税納税証明書(直近3年分)

 

 

3)物件に関する書類

住宅ローンの担保としてその価値があるかを判断するために、購入する物件の資料も金融機関に提出します。事前審査の段階では簡単なものでも審査してもらえますが、本審査ではより細かな資料も要求されることがあります。

 

▼事前審査の場合

・物件概要書

・物件の図面等

・登記事項証明書や公図の写しなど

 

▼本審査の場合

・売買契約書の写し

・重要事項説明書の写し

・土地建物の登記事項証明書(全部事項)

・公図や地積測量図

・物件の案内図

・建築確認済証

・検査済証

 

▼新築の注文住宅の場合

・建築請負契約書の写し

・建築請負書(内容)

・建築確認申請書

 

4)その他

住宅ローンの申込書や保証会社の申込書、団体信用生命保険の申込書など金融機関が指定する各種申込書の提出も必要になります。

 

事前相談から融資の実行まで

ここで金融機関への事前相談から融資の実行までの流れについてご紹介します。

 

  • 事前相談

まだ購入する物件が決まっていない段階でも事前相談は可能です。どのような条件(融資可能額や金利、融資期間など)で借りられそうかをあらかじめ金融機関に相談しておくと後にスムーズに進みます。金融機関が開催する住宅ローン相談会や住宅ローンセンターなどで相談可能です。事前相談ではどの金融機関が自分に適しているか、対応が良いかなどの感触をつかむことができるでしょう。

 

  • 事前審査の申込み

事前審査の申し込みは、購入物件が決まってから売買契約の前までに行うのが一般的です。物件への購入申し込みとのタイミングがありますので、不動産会社の担当に相談するとよいでしょう。

実際に事前審査に申し込むには、金融機関の支店または住宅ローンセンターへ予約を取って訪ねるようにします。相談会などで名刺を受け取った担当者がいればスムーズに話が進みます。

事前に電話である程度の状況や物件などについて話しておき、初めて訪問する場合でも必要書類に該当する書類のうち、準備できるものはできるだけ準備していきましょう。また、インターネット系の金融機関の場合は、指示される内容に従って間違えないように審査申し込みをします。

また、事前審査に要する時間には注意が必要です。審査期間は金融機関によって数日~数週間と幅があり、中古物件のように早い者勝ちで物件を購入する場合は、審査が早い金融機関を選ぶ必要があります。特にインターネット系の金融機関を利用する場合は必要書類がすべてそろわないと審査に入れず、予想より時間がかかってしまうことがあるので注意が必要です。

 

  • 事前承認

事前審査では融資可能額や返済能力、物件の担保価値などを金融機関の視点で審査を行います。審査の結果、申し込み時の希望条件で住宅ローンを融資できると判断されると事前承認が得られます。審査結果によっては、一切融資できない“否決”や融資額など一部条件を変更した“一部承認”となることもあります。

万一、事前審査に通らなかった場合や承認された融資条件が悪かった場合に備え、複数の金融機関に事前審査を申し込んでおくことも可能です。1つの金融機関だけに申し込み、審査が通らなかった場合は購入を諦めなければならないこともあるので、できれば複数の金融機関に事前審査を申し込むとよいでしょう。

 

  • 融資の本申し込み

本申し込みでは、正式な融資申込書、売買契約書や重要事項説明書、契約時の手付金の領収書などの追加資料を提出します。もし本申し込みの時点で事前審査のときと審査対象の条件が異なってしまった場合は、変更となった事情を説明しておく必要があります。

 

  • 本承認

本申し込み後の審査では、事前審査の内容から変更がなければ、金融機関にもよりますが1週間程度で本承認となります。本承認が下りれば、正式に融資条件が確定したことになりますので、すぐに不動産会社の担当者に連絡しましょう。この後、不動産会社を経由して売主と物件の決済・引き渡しの日程を確定させます。新築マンションの場合は、決済・引き渡しの日程について案内がありますので、それに従います。

 

  • ローンの契約

本承認後、金銭消費貸借契約というローンの契約を金融機関と締結します。この契約では、金利やその優遇条件、今後の返済条件などさまざまな内容を契約します。

 

  • ローンの実行

融資の実行(ローンの入金)は、その日に対象となる不動産に抵当権を設定する必要があります。そのため、不動産が購入者の名義となる購入物件の決済日・引き渡し日が融資の実行日となります。

 

初めて住宅ローンの申し込みをするのは大変かもしれません。それでも有利な条件で住宅ローンを利用するには、避けて通れません。期日を決めて短期間で申し込みをすることがおすすめです。必ず事前に確認し、それでもよくわからないときは金融機関の担当者や不動産会社の担当者に相談しながら進めるようにしましょう。

 

【執筆者プロフィール】秋津 智幸

不動産サポートオフィス 代表コンサルタント。

横浜国立大学卒業後、神奈川県住宅供給公社に勤務。その後不動産仲介会社等を経て、独立。現在は、自宅の購入、不動産投資、賃貸住宅など個人が関わる不動産全般に関する相談・コンサルティングを行う。その他、不動産業者向けの企業研修や各種不動産セミナー講師、書籍、コラム等の執筆にも取り組んでいる。

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