住宅ローンと比較する家賃は「今の家賃」だけではない!

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住宅購入を検討する際、気になるのが「毎月の支払額」。住宅ローンなどの支払額を「今の家賃」と比較して「安い」「高い」を判断する人は多いでしょう。毎月の家計を考えたとき、「今の家賃」と「住宅ローンや管理費などの支払額」とを比較することは当然のことのように思えます。

 

ただし、こうした「今の家賃」と「購入後の支払額」との比較は、家計のやり繰り(フロー)に着眼した分析に過ぎません。というのも、賃貸住まいの場合は家賃を支払うのみですが、住宅の購入における支払いは「資産購入の対価」と捉える必要があるからです。

 

例えば、購入した住宅の資産価値が購入時よりも上昇すれば、その分の負担が軽くなると考えることができます。反対に、住宅ローンの支払額以上に資産価値が下落すれば、その分の負担が重くなることに。

 

そのため、購入時の価格が割高であるのか否かを判断することも重要です。

仮に「購入物件を賃貸に出した(で借りた)場合の家賃」を調べる

では、購入しようと考えている住宅が割安であるのか、それとも割高であるのかを判断するためにはどうすれば良いのでしょうか?

 

そのひとつの物差しが、仮に「購入しようとする物件を賃貸に出した(で借りた)場合の家賃」です。同じ地域で、階数、面積、間取り、築年数などの条件が類似している物件を調べることで、およその家賃相場を知ることができます。

 

例えば、物件価格÷家賃(月額)により求めた数値が「300」である場合、物件価格が家賃の300倍(つまり、25年分の家賃)であることを意味し、数値が「180」である場合は、物件価格が家賃の180倍(つまり、15年分の家賃)ということになります。

 

この数値は、新築物件ほど大きくなり、築年数が長くなるにつれて小さくなる傾向にあります。同じ条件で比較した場合、「数値が大きいほど家賃に比べて物件価格が高く、数値が小さいほど家賃に比べて物件価格が安い」と判断できます。

購入後の物件価格がどのように推移するかにも注目しよう

なお、資産価値に着目する場合、購入時の価格はもちろんのこと、購入後の価格がより重要となってきます。そのため、購入後の物件価格がどのように推移するか、国全体の動きと各地域の動向に目を配る必要があるでしょう。

 

「国内景気が良くなる」「金利が低くなる」「住宅減税政策が拡充される」と物件価格は上がる傾向にありますが、反対に「国内景気が悪化する」「金利が高くなる」「住宅ローン減税が縮小・終了する」といった場合には下落しやすくなります。

 

また、国内の人口は減少傾向にありますが、一部の地域は人口が増加しており、そのような地域の物件価格は上昇する可能性が高いといえるでしょう。人口増加が期待される地域の特徴としては「都市中心部へのアクセスが改善された」「新駅が開設した」「大学や商業施設などの人が集まる施設ができた」などが挙げられます。

フローとストックの両面から見て納得のいく住宅購入を

住宅購入時は「今の家賃」と住宅ローンの支払額とを比べて、返済できるか否かを検討することも大切です。

 

それに加えて、購入しようとする住宅の価格を「賃貸で貸した(借りた)場合の家賃」と比較し割高か否かも検討すれば、フローとストックの両面から見て納得のいく住宅購入を実現できるでしょう。

 

筆者:益山真一/ファイナンシャル・プランナー
「3大資金(住宅・教育・老後)」を効率的に手当てし、ライフプランを実現するための家計管理を提案するファイナンシャル・プランナーとして、セミナー・執筆、相談を展開。仕事の目標は、お客様の「心、体、お金、時間、仕事」のバランスの改善による幸せ実現。セミナーは平成28年12月末時点で累計2,557回を数える。■HP:http://www.fp-masuyama.com/

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