「管理」を重要視して、売却を考えたマンション購入を!

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マンションは管理で選べ」と語るのは、さくら事務所ホームインスペクション関西の代表、大森さん。その背景には、購入前にはなかなか見えづらい、マンション管理組合や管理会社の闇があるといいます。

 

大規模修繕などのタイミングで顕著に現れるという、マンション管理の闇とは何か?大森さんに詳しく伺いました。

マンションの管理組合・管理会社とは?

大森さん

▲さくら事務所ホームインスペクション関西 大森 敞彦さん

 

管理組合は、マンションの敷地内及び建物の管理をする組織です。よく混同されますが、地域の自治会とは別のものです。管理組合は分譲契約の際に加入するものであり、自治会はマンション全体、あるいは個人が任意に加入するものです。

 

マンションを購入して区分所有者になると、自動的に管理組合の組合員になりますが、そのしくみはどのようなものなのでしょうか。

 

共用部分である廊下、バルコニー、エントランスなどの管理、住民が快適に暮らすためのルールを決めるなど、マンションに関わるすべての意志決定が行われます。そのお手伝いをするのが管理会社です。管理会社は清掃、点検、修繕を行うだけでなく、管理組合の理事会や総会の招集をかけたり、議事録を作ったり管理組合の運営補助もします。一般的には親会社である施行会社の系列の管理会社が請け負うことが多く、業務内容はフォーマット化されており、理事会役員の負担軽減に役立っています。管理組合の業務は多岐にわたりますが、住民から預かる管理費や修繕積立金の予算執行も重要な業務です。管理会社に支払う管理費、共有部の備品消耗費、そして最も大きいのが一般的には12年程度に一度行われる大規模修繕の費用です

「住民の無関心が最も危険」な理由

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新築マンションの場合は、当面の間、大きな修繕や決め事がないため、管理組合の運営がスムーズに進んでいることが多いようです。注意が必要なのは「中古の場合」だと大森さんは警鐘を鳴らします。

 

『マンションは管理(組合)で選べ』と言われるように、管理組合の活動がずさんだと、暮らしに影響が出たり、売る時の資産価値にも影響します。古くなってきた物件には必ず修繕などの工事が入っています。普段からエントランスや駐輪場、駐車場はもちろん、外壁タイル、屋上防水、設備の補修などの整備を行っているのといないのとでは、10年後、20年後の状態は変わってきます。修繕の計画と実施をするのは管理組合です。管理規約がしっかりしていて、毎月積み立てている管理費や修繕積立金を無駄にせず、効率的に使う方法をしっかり考えている管理組合は、意識が高い人が住んでいると言えますし、そのマンションの資産価値は当然高くなります。面倒なことをすべてやってくれる管理会社が良いのではありません。管理は管理会社に任せておけばいい、と思っていませんか?住民の無関心が一番いけないことです」と大森さん。

 

人任せにした結果、管理費や修繕積立金が横領されて泣き寝入りするしかない、という事件が報道されています。最近、様々なメディアで報道されている『大規模修繕の闇』とは、住民の無関心に端を発するものかもしれません。

実際にこの2つのパターンが目につきます。

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1.管理会社による管理費の横領、着服

管理会社が財布を握っているため、事務経費、日々のメンテナンス費に上乗せしている。

 

2.大規模修繕の際、設計会社が安い価格で受注し、懇意にしている施工業者に落としてバックマージンを取る

管理組合が第三者である設計コンサルタントと契約し、設計コンサルタントが工事仕様書の作成や施工会社の選定を行う。ここでコンサルタントと施工会社の間で大がかりな談合が行われる。

 

 

これらは管理組合員の無関心から生まれます。理事会や総会で何が話されているのか、議事録をチェックしていますか? 自らが支払った管理費等がどのように使われているのか、なぜその業者に決まったのか、関心を持って声を上げていきましょう

 

こういった問題が目立っているため、国土交通省は、管理組合に外部から第三者の専門家を入れることを推奨しています。建築士やマンション管理士など、外部のプロの目からみれば、見積もりのおかしな点はすぐにわかります。が、あくまでも推奨しているだけです。まずは管理組合員である住民一人ひとりの意識が大切であることは間違いありません。

管理の良いマンションを選ぶために

大森さん

 

住宅を購入する際、マンションの専有部分や駅からの距離ばかりに目がいきがちですが、管理に目を向けることはとても重要だとわかりました。実際、どのように判断をすればいいのでしょうか。

 

修繕積立金の残高や管理費の滞納額など、手続きをすれば閲覧できるのをご存知ですか? これまで修繕費がどう使われてきたのか、これからどんな工事が予定されているかを知ることは、住み続ける上で重要です。労を惜しまずに見て欲しい。後悔しないための知識武装は必要です

 

そこまで時間をかけられない場合、簡単な方法としてエントランスの掲示板チェックを教えてもらいました。

 

今月の管理報告や今後の予定、ちょっとしたお知らせなど、最新の情報が掲示されていれば、その管理組合はうまく機能していると言えます。逆に古いままだったり、整理されていなかったりする掲示版なら注意が必要です。

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日本では新築マンションが良いとする傾向がありますが、欧米では価値が高い100年ものの住宅があります。まさにヴィンテージマンションです。住人の意識が高く、メンテナンスや管理が行き届いており、それがブランドになっている。そういうところは、必ずエントランスや駐輪場といった共用部が綺麗です」と大森さん。

 

マンションの資産価値は、住民一人ひとりが作りあげていくもの。管理で選ぶこと、自ら管理組合の一員として積極的に参画することで、マンションの資産価値を上げることができるのです。

 

 

 

さくら事務所ホームインスペクション関西 代表 大森敞彦

 

<プロフィール>
業界NO.1(40,000件以上)の実績を誇るインスペクション事務所、さくら事務所ホームインスペクション、関西の代表。
建築や不動産に関わる中で「不動産トラブルを1つでも減らしたい」という思いからホームインスペクターに。2012年10月に関西支部の開業以来、400件超の調査実績を誇る。
専門家ながら、わかりやすく親しみやすい調査・報告に定評がある。ホームインスペクションのリーディングカンパニーとして果たす役割の大きさを実感し、日々依頼者の相談に耳を傾け、アドバイスを行っている。

 

<URL>
http://00002.sakura-his.com/

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