マンションは勝手にリフォームできない!標準管理規約を解説

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長年、同じマンションに暮らすと、傷んだ部分をリフォームしたり、より自分好みの快適な空間にアレンジしたくなったりしませんか?

 

ただし、マンションには「専有部分」と「共用部分」があり、共用部分は区分所有者全体の共有物であるため、勝手に変更することはできません。

 

今回は、専有部分と共用部分を理解し、マンションをリフォームする際のルールを確認しましょう。

標準管理規約が定める「専有部分」と「共用部分」

標準管理規約第7条第2項では、以下のとおり定められています。

 

第1号「天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする」
第2号「玄関扉は、錠及び内装塗装部分を専有部分とする」
第3号「窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする」

 

では、この第1号から第3号を詳しく見ていきましょう。

 

・第1号「天井、床及び壁は、躯体部分を除く部分を専有部分とする」
部屋の壁紙は自由に貼り替えることができますし、床も張り替えることができます。ただし、床のリフォームには「遮音等級を維持すること」などが求められ、工事する際には管理組合に届け出て、理事長の承認を受ける必要があります。

 

・第2号「玄関扉は、錠及び内装塗装部分を専有部分とする」
玄関扉のうち、錠および内装塗装部分は専有部分です。つまり、鍵と錠は原則、変更できますが、マンションごとに一定の制限を設けている場合もあるため、規約の確認、または管理組合や管理会社に確認してみましょう。一方、外側の塗装部分は共用部分に該当するため、扉の外側を勝手に塗装することはできません。

 

・第3号「窓枠及び窓ガラスは、専有部分に含まれないものとする」
窓枠及び窓ガラスは共用部分のため、防犯対策用の網ガラスや、保温機能を向上する厚ガラスや二重サッシに変更することはできません。なお、防犯対策や保温対策として、窓ガラスにシールを貼ったり、現存する窓はそのままにして内窓を設置したりすることはできます。

 

ちなみに、区分所有者は、その専有部分について「修繕、模様替え又は建物に定着する物件の取付け若しくは取替え」を行おうとするときは、あらかじめ管理組合の理事長にその旨を申請し、書面による承認を受けなければなりません。その際、区分所有者は「設計図、仕様書及び工程表を添付した申請書」を理事長に提出する必要があります。

 

理事長は、この申請について承認しようとするとき、また、不承認としようとするときは、理事会の決議を経なければならない旨が標準管理規約に定められています。

一定のリフォームについては、固定資産税や所得税の税制優遇も

なお、無事に承認を受けた一定のリフォームについては、固定資産税や所得税の税制優遇を受けることができます。

 

平成20年1月1日以前から所在する家屋(賃貸を除く、床面積50平方メートル以上)で、平成30年3月31日までに、平成25年基準の窓を設置する場合(工事費50万円超)、市町村に申告したものに限り、翌年度の固定資産税について、120平方メートル相当分の固定資産税が3分の1減額されます。

 

一方、所得税は、平成33年12月31日までにすべての居室の窓の全部を平成25年基準の窓にリフォームしたとき(工事費50万円超)、自己資金で実施した場合には、工事費用の10%を1年間、所得税額から控除でき、償還期間5年以上の借入金で実施した場合には、各年の年末借入金残高の1%を5年間にわたり、所得税額から差し引くことができます。

マンションのリフォームに制限があるのは建物の強度やバランス保持のため

マンションのリフォームには制限がありますが、これは建物の強度やバランスの保持を目的としたものです。ひとつの建物で多くの人が共同生活を送るため、戸建て住宅とは異なり完全に自由であることは現実的に難しく、リフォームには一定の手続きが求められるようになっています。

 

周りの居住者へ配慮をしつつ、生活を快適にするリフォームを実行し、より自分らしいマンションライフを手に入れてくださいね。

 

筆者:益山真一/ファイナンシャル・プランナー
「3大資金(住宅・教育・老後)」を効率的に手当てし、ライフプランを実現するための家計管理を提案するファイナンシャル・プランナーとして、セミナー・執筆、相談を展開。仕事の目標は、お客様の「心、体、お金、時間、仕事」のバランスの改善による幸せ実現。セミナーは平成28年12月末時点で累計2,557回を数える。■HP:http://www.fp-masuyama.com/

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